比べる

NECグループの序列を資本関係と有価証券報告書の数値で整理する

まままWebメディア運営・SEO

「NECグループ 序列」で検索すると、売上高だけで並べたランキングや、就職偏差値だけで並べたランキングが出てきますが、基準がばらばらで比べにくいのが実情です。NEC本体、東証プライムに上場するNECキャピタルソリューション、非上場のNECソリューションイノベータでは、そもそも資本関係の立場が違います。

この記事では、資本関係(誰がどれだけ出資しているか)を軸に序列を整理したうえで、事業領域と、有価証券報告書や決算公告で確認できた数値を重ねて示します。2025年から2026年にかけて続いている持株会社の設立や吸収合併による再編も、時系列でまとめました。

この記事の調べ方
  • 情報の確認日 2026年9月22日
  • 読み比べた記事 検索上位の5本
  • 確認した一次情報 NEC公式プレスリリース、NEC本体の有価証券報告書、日経会社情報(NECネッツエスアイ・NECキャピタルソリューションの平均年収)、東京証券取引所の上場廃止発表、決算短信・決算公告
  • 参考にした読者の声 Yahoo!知恵袋の質問6件、就活・転職メディアの子会社ランキング記事3本、OpenWorkの企業比較ページ

この記事は筆者の体験談ではなく、上の資料と投稿を読み比べて整理したものです。数値や再編の時期は一次情報で確認できたものだけを載せ、確認できなかったことは「この記事で分からないこと」にまとめています。

NECグループの序列をどう判断するか

NECグループの序列を判断する基準を考えるイラスト

「NECグループの序列」は、資本関係、事業領域、公表されている数値のどれを基準にするかで並び方が変わります。この記事ではまず資本関係を基準にし、そのうえで事業領域と数値を重ねて見ていきます。資本関係が最も客観的で、かつ2025年以降に実際に動いた事実だからです。売上高や就職偏差値だけを見る記事とは、並び方が変わる場合があります。

資本関係を基準にする理由

資本関係を基準にする理由は、序列を語るうえで最も客観的な物差しになるからです。株式の何%をどこが持っているかは公式発表や有価証券報告書で確認でき、調べる人の主観が入りません。売上高や就職偏差値のような数値は、集計の仕方や調査対象によって順位が変わることがあります。

序列ではなく「独立性」の違いで見る

資本関係で見ると、NECグループの会社は大きく2つに分かれます。NECが実質的に100%出資して経営判断も一体化している会社と、証券取引所に上場していて独自の株主・取締役会を持つ会社です。2025年春以降、後者に当てはまる主要な事業会社はNECキャピタルソリューションのみになりました。

  • どの会社が何%出資しているか(資本関係)
  • 上場していて独自の株主を持つか、完全子会社か(独立性)
  • どの事業領域を専業にしているか(役割分担)

序列を調べるときは、この3点のどれについて知りたいのかを最初に切り分けると、記事ごとに違う「1位」に振り回されずに済みます。

ままま

序列を一言で決めるより、まず自分が関わる会社がどちらのタイプかを確かめると、求人票や面談で聞くべきことが見えてきます。

NEC本体とグループ中核会社の資本関係

NECグループの資本関係を整理するイラスト

NECグループの中核は、日本電気株式会社(NEC本体)を頂点に、NECが直接出資する事業会社と、2025年に新設された中間持株会社の傘下に置かれた会社に分かれます。NEC本体は持株会社ではなく、自らも情報通信システムや社会インフラ事業を手掛ける事業会社です。この違いが、あとで見る序列表のベースになります。

NEC本体は持株会社ではなく事業会社

NEC本体の2025年3月期(第187期)有価証券報告書によると、単体の従業員数は22,271名、平均年間給与は963万1033円でした。子会社を管理するだけの持株会社ではなく、自ら大規模な事業とグループ全体の意思決定を担っている点が、他のグループ会社との立場の違いです。

2025年に発足したNESICホールディングスという中間持株会社

NECは2025年7月1日付で、完全子会社としてNESICホールディングス株式会社を設立したとNECプレスリリースで発表しています。同社はNECネッツエスアイとNECネクサソリューションズの全株式を承継する中間持株会社で、両社を一体的に運営する体制です。

会社名資本関係主な事業
NEC(本体)グループの事業会社であり親会社情報通信システム・社会インフラ全般
NESICホールディングスNECの完全子会社(中間持株会社)ネッツエスアイ・ネクサソリューションズの統括
NECネッツエスアイNESICホールディングスの完全子会社(2025年春に上場廃止)通信・ネットワークインフラのSI、消防防災事業
NECネクサソリューションズNESICホールディングスの完全子会社中堅・中小企業、中小自治体向けSI
NECフィールディング2026年4月1日付でNESICホールディングスの子会社に全国300拠点超での保守・運用サービス
NECソリューションイノベータNECの完全子会社(2026年10月1日付でNECに吸収合併予定)受託開発・SIを中心としたソフトウェア開発
NECキャピタルソリューション東証プライム上場(証券コード8793)、NECが親会社IT機器のリース・金融サービス

NEC公式プレスリリースと各社IR情報をもとにキャリアノート編集部が2026年9月22日時点の資本関係を整理(独自集計)

表を見ると分かるとおり、NECグループの資本関係は2025年から2026年にかけて大きく組み替えられている最中です。次の章で、それぞれの再編がいつ、何を目的に行われたかを見ていきます。

2025〜2026年に起きた大型再編

NECグループの再編の流れを示すイラスト

NECグループでは、2025年から2026年にかけて、上場子会社の完全子会社化、中間持株会社の設立、子会社の編入、子会社の吸収合併という4つの再編が続けて起きています。どれも公式プレスリリースで発表済みで、序列の土台そのものが変わる出来事です。1年前の記事の情報だけでは、今の関係を正確に追えません。

NECネッツエスアイの完全子会社化と上場廃止

NECは2024年10月29日にNECネッツエスアイへのTOB(株式公開買付け)を発表し、東京証券取引所の上場廃止発表によると2025年1月11日にTOBが成立しました。買収総額は約2391億円で、2025年春をめどに上場廃止となりました。

NECフィールディングのNESICホールディングス編入

NECは2026年1月29日、保守・運用サービスを担うNECフィールディングを、NECプレスリリースのとおり2026年4月1日付でNESICホールディングスの子会社にすると発表しました。全国300拠点超の保守網を持つNECフィールディングが加わることで、NESICホールディングス傘下は運用・保守の実行力を強化する形になります。

NECソリューションイノベータの吸収合併

NECは2026年7月1日、完全子会社のNECソリューションイノベータを吸収合併すると発表しました。NECソリューションイノベータのプレスリリースによると、効力発生日は2026年10月1日の予定です。実現すれば、NECグループ最大級のSI会社がNEC本体に統合されることになります。

目指すは国内トップクラスのSIer

出典 NEC Stories「目指すは国内トップクラスのSIer 牛島社長が描く新生『NESICホールディングス』の価値創造」

時期出来事
2024年10月29日NECがNECネッツエスアイへのTOBを発表
2025年1月11日TOBが成立、買収総額は約2391億円
2025年春NECネッツエスアイが上場廃止
2025年7月1日NESICホールディングス発足、ネッツエスアイ・ネクサソリューションズを傘下に
2025年10月31日NECのSME事業をNECネクサソリューションズへ移管
2026年4月1日(予定)NECフィールディングがNESICホールディングスの子会社に
2026年10月1日(予定)NECソリューションイノベータをNECが吸収合併

NEC公式プレスリリースをもとにキャリアノート編集部が時系列に整理(2026年9月22日時点)

ままま

この記事を書いている2026年9月22日の時点では、NECソリューションイノベータの吸収合併はまだ効力発生前です。序列を調べるときは、いつ時点の情報かを必ず確認してください。

事業領域で見る主要グループ会社の役割分担

NECグループ各社の事業領域を分類するイラスト

資本関係が近くても、担う事業領域は会社ごとに違います。ネットワーク・社会インフラ系、中堅・中小企業向けSI系、金融・リース系の3つに大きく分けると、それぞれの会社が何を専門にしているかが見えてきます。同じ持株会社の傘下でも、顧客層や案件の性格がまったく違う場合があるので、資本関係だけで仕事の中身までは判断できません。

ネットワーク・社会インフラ系(NECネッツエスアイ)

NECネッツエスアイは、通信事業者や公共分野向けの大規模なネットワークインフラの構築を主な事業としています。NECの国内消防防災事業もNECネッツエスアイに移管されており、社会インフラに近い領域を幅広く担っています。

中堅・中小企業向けSI系(NECネクサソリューションズ)

NECネクサソリューションズは、業界を問わず課題分析からシステムの企画、導入後の保守運営までを手掛けるSI会社です。NECプレスリリースのとおり2025年10月31日付でNECのSME(中堅・中小企業、中小自治体)事業が移管され、この領域の専業色がさらに強まりました。

金融・リース系(NECキャピタルソリューション)

NECキャピタルソリューションは、IT機器のリースを中核とする金融サービス会社です。開発や運用を担う他のグループ会社とは事業の性格が異なり、東証プライムに上場して独自の株主を持つ点でも、資本関係の面で特徴があります。

  • ネットワーク・社会インフラ系 NECネッツエスアイ(消防防災事業も含む)
  • 中堅・中小企業向けSI系 NECネクサソリューションズ
  • 金融・リース系 NECキャピタルソリューション(東証プライム上場)
  • 受託開発・SI系 NECソリューションイノベータ(2026年10月にNEC本体へ統合予定)
  • 保守・運用系 NECフィールディング(全国300拠点超)
💡 ここだけ押さえる

同じNESICホールディングス傘下でも、NECネッツエスアイは通信・公共インフラ、NECネクサソリューションズは中堅・中小企業向けSIと、担当する顧客層と事業領域がはっきり分かれています。

有価証券報告書で比べる平均年収・売上高

有価証券報告書の数値を比較するイラスト

NECグループの会社は、非上場で決算公告のみの会社と、有価証券報告書で平均年収まで開示している会社が混在しています。ここでは、公式開示で確認できた数値だけを一覧にしました。開示されていない項目は、あとの「この記事で分からないこと」にまとめています。数字だけを見て順位付けする前に、この開示の差を知っておく必要があります。

平均年収を比べる

有価証券報告書で平均年収を確認できたのは、NEC本体、NECネッツエスアイ(上場していた最終期に近い開示)、NECキャピタルソリューションの3社です。グループの中で最も高いのはNEC本体で、子会社の中ではNECキャピタルソリューションが上位に位置します。

会社平均年収出典・確認時点
NEC(本体)963万1033円2025年3月期(第187期)有価証券報告書
NECネッツエスアイ745万2000円上場最終期(2024年3月期)の有価証券報告書の値。日経会社情報で2026年9月22日に確認
NECキャピタルソリューション832万5000円日経会社情報に掲載の最新値(出典は有価証券報告書等)。2026年9月22日に確認

各社の有価証券報告書に基づく開示数値をキャリアノート編集部が一覧化(2026年9月22日確認。開示年度は会社ごとに異なる)

売上高の規模を比べる

非上場のNECソリューションイノベータについては、決算公告から売上高が確認できます。決算公告によると、2024年3月期の売上高は3080億3700万円、単独の従業員数は2024年4月時点で12,795名でした。

会社売上高確認時点
NEC(連結)3兆4234億円2025年3月期決算短信
NECネッツエスアイ(連結)3595億500万円2024年3月期有価証券報告書
NECソリューションイノベータ(単独)3080億3700万円2024年3月期決算公告

各社の決算短信・有価証券報告書・決算公告をもとにキャリアノート編集部が整理(2026年9月22日確認)。連結と単独が混在するため単純比較はできない

NEC本体は連結売上高で子会社の10倍近い規模があり、NECソリューションイノベータとNECネッツエスアイはおおむね同程度の売上高です。従業員数で見ると、NEC本体単体が22,271名、NECソリューションイノベータが単独12,795名で、いずれも国内では大規模な部類に入ります。

ままま

年収も売上高も、単体か連結か、どの期のものかで数字が変わります。他の記事の数字と比べるときは、この条件がそろっているかを確認してください。

NECグループで働く前に資本関係を確認する方法

面談でグループ会社の位置づけを確認するイラスト

NECグループを検討するときは、応募先が資本関係のどの位置にあるかを事前に確認しておくと、入社後に「思っていた立場と違う」という行き違いを減らせます。求人票の書き方と、面談で聞く質問をあらかじめ決めておくと、限られた面談時間でも確認しやすくなります。再編が続く今の時期は、特に確認の重要度が高いといえます。

求人票・募集要項で確認する項目

求人票では、雇用元の会社名がNEC本体なのか、NESICホールディングス傘下の会社なのか、非上場の子会社なのかをまず確認します。同じ「NECグループ」という表記でも、資本関係の立場は会社ごとに違います。

  • 雇用契約を結ぶ会社名がNEC本体か、グループ会社か
  • そのグループ会社がNECの完全子会社か、上場会社か
  • 組織再編(合併・持株会社への編入)の予定がないか

面談で聞く質問

面談では、今後の組織再編の予定や、NEC本体との人事交流(出向・転籍)の実態を具体的に聞きます。2025年から2026年にかけて再編が続いている以上、入社時点の資本関係が数年後も同じとは限りません。

  • 現在検討中、または決定済みの組織再編はあるか
  • NEC本体との出向や転籍の実績はどの程度あるか
  • 評価制度や給与テーブルはNEC本体と共通か、独自か

遠慮は要りません。答えがあいまいな場合は、資本関係が近いうちに変わる可能性を考えておくと安全です。IT企業の比較については、比べるカテゴリの記事一覧にもまとめています。

⚠️ 注意したい点

この記事の資本関係の整理は2026年9月22日時点のものです。NECソリューションイノベータの吸収合併など、確認時点でまだ効力が発生していない再編も含まれています。

この記事で分からないこと
  • NECグループ全社の連結従業員数や、非上場子会社すべての平均年収は公開されていません。確認できた会社の数値だけを載せています
  • 出向・転籍の人数や割合を示す公式統計は見つからなかったため、知恵袋などの個別の声を参考情報として扱い、断定はしていません
  • 2026年10月1日に予定されているNECソリューションイノベータの吸収合併は、この記事の確認時点でまだ効力が発生していません。効力発生後は資本関係の表を読み替える必要があります

よくある質問

NECグループで一番格上の会社はどこですか?

「格上」を何で測るかによって答えが変わるため、単純な1位は決められません。資本関係で見ればNEC本体が頂点ですが、売上高ではNECソリューションイノベータが子会社の中で上位、平均年収では子会社の中でNECキャピタルソリューションが上位です。1つの基準だけで序列を決めている記事を見たときは、その基準が何かをまず確認してください。この記事の表を、知りたい基準に合わせて読んでください。

NECネッツエスアイはなぜ上場廃止になったのですか?

NECが2024年10月にTOBを発表し、2025年1月に成立したことで、NECの持ち株比率が高まり、株式を非公開にする条件が整ったためです。TOB成立後、NECはNECネッツエスアイを完全子会社化し、2025年春をめどに上場廃止としました。独立した株主を持つ体制から、NECグループとして一体的に経営する体制に変わったことになります。

NECソリューションイノベータに就職すると、いずれNEC本体の社員になりますか?

2026年10月1日に予定されている吸収合併が実施されれば、NECソリューションイノベータの社員は雇用契約上もNEC本体の社員になる見込みです。ただし、この記事の確認時点では合併はまだ効力発生前で、合併後の人事制度や配属の詳細は公式発表を確認する必要があります。応募や選考の際は、企業説明会や募集要項で最新の予定を確認してください。

まとめ

NECグループの序列は、資本関係、事業領域、公表数値のどれを基準にするかで見え方が変わります。2025年から2026年にかけて、NECネッツエスアイの完全子会社化、NESICホールディングスの設立、NECフィールディングの編入、NECソリューションイノベータの吸収合併という4つの再編が続いており、序列の土台そのものが動いている最中です。

  • 資本関係で見ると、NEC本体を頂点に、NESICホールディングス傘下の会社と、独立性を保つNECキャピタルソリューションに分かれる
  • 2025年春のネッツエスアイ上場廃止から2026年10月予定のソリューションイノベータ吸収合併まで、再編は現在進行形
  • 事業領域はネットワーク・社会インフラ系、中堅中小企業向けSI系、金融・リース系におおむね分かれる
  • 平均年収・売上高は、単体か連結か、どの期の数値かをそろえて比べる必要がある
  • 応募先の資本関係は、求人票と面談で入社前に確認しておくと行き違いを防げる

この記事で示した資本関係の表は2026年9月22日時点のものです。再編の続報は、NEC公式のプレスリリースで確認してください。このサイトの記事の作り方は編集方針と情報源にまとめています。

参考資料

この記事を書いた人
ままま
Webメディア運営・SEO

2018年からWebメディアの立ち上げ・運営に携わり、サイトM&Aでの売買は累計5,000万円以上。SEOとAI活用を軸に、IT業界や企業の情報を有価証券報告書・公的統計などの一次情報から整理して発信しています。

X(旧Twitter) 編集方針と情報源について
Xでシェア LINEで送る